About ROBOT

_ROBOT STAR 1
 LensMount:26mm Screw
 Shutter:ロータリーシャッター
 Xenon
 40mm F1.9

 皆さんは、カメラなどの高額商品を買うときにどういった基準(言い訳)で買っているだろうか。カメラくらいならガムを買うように気楽に買えると言う方は別として、自分自身への歯止めとして、あるいは相方への言い訳の為にも大抵の人は、ある程度の金額のものを買うときには何らかの基準(歯止めとも言う)を設けているのと思うのだ。
私の場合、それは「実用性」と言うことにしているのだが、一番仕事で使うはずのパソコン用消耗品よりもついカメラやレンズを買ってしまうように、実のところは好き嫌いと衝動に左右されているのが本当のところである。
だが、少なくともこういう事にしておけば、たとえカメラやレンズを買ってしまっても「仕事で使うから仕方ないね」と言う言い訳が成り立つのと、少なくとも仕事には関係ないものを買ってしまうのは避けられる訳である。本当のところは、仕事に合わせて機材をそろえるはずが、機材が増えたのでそれに併せて仕事を広げると言う本末転倒な事態に陥ることも多々あるのだが、少なくともこれまではこうした基準がこれまでは何とか歯止めになっていた。

 しかし今回とうとうその禁を破って、仕事では絶対使えないタイプのカメラを買ってしまったのである。それがこのROBOT star-1と言うカメラだ。
では何故このカメラが仕事で使えないかと言うと以下のような特徴だからである。
・ゼンマイ式自動巻上げ機構装備
・24x24mmの正方形フォーマット
・専用のスクリューマウントに各種レンズが装着可能
・さまざまな特殊撮影条件に適合させるための各種アクセサリーあり
・距離計、露出計なし
そもそもこのカメラ、元はゼンマイで連写できる特性を生かして主な用途として、スパイ用や戦闘機の翼に搭載し空中戦や爆撃の戦果を撮影したりといった事に使われていたものなので、一般向けの機能を期待する方がどだい間違いなのであるが、逆にその特殊用途に使われていたと言う点がマニア心をくすぐるのである。
その中でも特に第二次世界大戦中にドイツ空軍によって使われたタイプは、第一次世界大戦時のドイツ空軍エースパイロット“ヘルマンゲーリング”にあやかってゲーリングスアイと呼ばれていて、今でもコレクターの間では特に絶大な人気を誇っているのだが、さすがに買ったのはそんなマニアックなものではなく、戦後作られた一般向け(?)のタイプである。

 とはいえ距離計もなく、フィルムフォーマットも一般と異なるこのカメラの主なユーザーが一般大衆になるわけもなく、主な顧客の中にスパイを含めた怪しい面子がいたのは言うまでもないだろう。余談だが戦後の復興期に外貨稼ぎに追われたロボット社はその後、より普通のカメラに近づけたROYALを出すのであるが、これも血は争えずこれまでのロボットに追加する形で連動距離計や24×36mm のフォーマットを付け加えた為に、見かけよりもずっと重い殴れば人が殺せそうな重量級のカメラになってしまったのである。
 
 話をstar1に戻すと、このカメラの面白い点はこうしたマニアックな歴史もさることながら、機能的に面白い仕掛けがいろいろあるところが一番の魅力だろう。何に使うか分からない横向きファインダー(ファインダー上面にレバーがあり、これを切り替えるとカメラの横から(!)覗ける点や、ゼンマイと歯車だけで今のモーターワインダーのようにフィルムを巻き上げる機能だとか、とにかくいじっていて面白いのである。しかも、動作するときの音が今の無理矢理回っているかのようなモーターの音と違い、何とも小気味良い音なのである。それでいながら、外見は今のポケットカメラ並に小さいのであるからたまらない。おかげでこのカメラ、パーティなどに持って行くと女の子に大人気であった。


ご覧のようにロボットは専用のパトローネにフィルムを巻き取るようになっている。初期のI型やII型だとさらに徹底して普通のフィルムは入らないので、専用のパトローネ2つを使ってフィルムを詰めなくてはいけないので注意が必要だ。

CDケースと並べたROBOT。これで大きさが分かるだろうか。大きさの割に中はびっちり機械が詰まっているのでかなりの重量がある。

謎の横向きファインダー。上に見えるレバーで方向を切り替える。
こうしたものが付いているのがスパイ用と言われるゆえんだろうか。しかし、これで隠し撮りが出来るとはとうてい思えないのであるが。  

 以下はいくつかのレンズとその作例です。


_Xenon 40mm F1.9

ROBOTの標準レンズはフォーマットが小さい分40mmが使われている。 このほかに様々なサイズのレンズがあるのもROBOTの特徴で24mmから600mmまでのラインナップを誇っている。 このレンズは拭き傷だらけの代物だったが、順光できちんと撮ると驚くほどシャープな描写なのには驚かされた。 下の作例は逆光でフレアが目立つ。


ROBOT STAR1 , Xenon40mm,
NEOPAN 100 ACROS,F11 1/250

INFO:ROBOTについてさらに詳しいことを知りたい方は以下のページがお勧めです。

青色通信:下の方にあるヴィンテージカメラの誘惑 のロボットのコーナーから入ってください。ROBOTへの愛を感じます。

ROBOT Empire:英語との併記で完璧なデーターベースと化しています。素晴らしいです。


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